メルボルンに住み始めて最初に戸惑うことの一つが「ゴミの出し方」です。日本では燃えるゴミ、プラスチック、缶・瓶、不燃ごみと細かく分かれており、地域ごとに指定袋まで決まっています。対してメルボルンでは分別がシンプルに見える反面、「袋を使っていいのか」「粗大ごみはどうするのか」など、日本の感覚では迷う点も少なくありません。ここでは基本のルール、日本との違い、そして具体的な捨て方の例を紹介します。
カラフルなフタが目印のビン
メルボルンではゴミ袋を直接出すのではなく、各家庭に配布されているビン(Bin)に入れて収集してもらいます。地域によって異なりますが、代表的なのは次の4種類です。

赤や黒のフタは「一般ごみ」。汚れた食品トレーやプラスチック袋、使い捨てマスクなどリサイクルできないものを入れます。ここは袋にまとめてから捨てる人が多く、日本の「燃えるごみ」に近いイメージです。

黄色のフタは「リサイクル」。紙や段ボール、瓶、缶、プラスチック容器が対象です。ただし袋に入れてはいけません。ビニール袋のまま出してしまうと、その中身はリサイクルされずに捨てられてしまうため注意が必要です。

緑のフタは「生ごみ・庭ごみ(FOGO)」です。野菜の皮や果物の芯、落ち葉や芝生のカットなどが入れられます。こちらも袋は基本的に禁止ですが、自治体によっては堆肥化できる生分解性袋を認めている場合があります。

さらに一部の市では紫のフタの「ガラス専用ビン」が導入されています。瓶やジャムのガラス容器だけを分けて回収する仕組みで、より効率的なリサイクルを目指しています。
日本との大きな違い
まず大きいのは袋の扱いです。日本ではゴミを袋にまとめて出すのが当然ですが、メルボルンではビンが基本単位。一般ごみには袋を使えますが、リサイクルやFOGOでは袋NGという違いがあります。
次に分別の細かさ。日本では「燃える」「プラ」「缶」「瓶」「不燃」と細かく仕分けますが、メルボルンでは大きく3〜4カテゴリーに分けるだけ。日本のほうが圧倒的に細かいです。
そして粗大ごみの処理方法も違います。日本では有料シールを購入して指定日に出しますが、メルボルンでは年1〜2回、Councilが「Hard Rubbish Collection」と呼ばれる大型ごみ回収を実施し、家の前に出しておけば無料で持って行ってくれます。
粗大ごみや特殊ごみの処分方法
大型の家具や家電を処分したいときは「Hard Rubbish Collection」が便利です。ソファやベッド、自転車、冷蔵庫などを家の前に出しておけば、指定日にCouncilが回収してくれます。回数に制限があるので、引っ越しや模様替えのタイミングで利用する人が多いです。
無料の回収枠を使い切ってしまった場合は、Councilに連絡して有料で追加回収を依頼することもできます。また、自分で「Resource Recovery Centre(Depot)」に持ち込む方法もあり、段ボールや金属などのリサイクルは無料ですが、埋立処分が必要な一般ごみは重量や体積に応じて有料となります。
アイテム別の捨て方例
たとえばノートパソコン。普通のゴミに出すことはできません。Officeworksなどの大型文房具・家電店では無料の回収ボックスを設置しており、バッテリーも含め安全にリサイクルされます。Councilのリサイクルセンターに持ち込むことも可能です。
冷蔵庫のような大型家電はHard Rubbish Collectionで処分できます。ただしフロンガス処理が必要なため、Depotに持ち込むと有料になるケースもあります。新しい冷蔵庫を購入した際にショップが古いものを引き取ってくれることも多いので、買い替え時は確認しておくと便利です。
携帯電話は「MobileMuster」という全国プログラムがあり、TelstraやOptusなどのショップ、Officeworksでも回収しています。日本と違い、ブランドをまたいで統一的に処理できる仕組みがあるのはオーストラリアならではです。
木製のチェアのような家具は、まだ使えるならチャリティショップ(SalvosやVinniesなど)に寄付するのが一般的。壊れている場合はHard Rubbish Collection、あるいはDepotで処分します。
使い切ったスプレー缶は黄色ビンのリサイクルに入れられます。ただし中身が残っている場合は危険物扱いとなるため、Depotや特別回収に持ち込まなければなりません。
生活の中でよく迷うもの
ピザの箱は油で汚れていなければリサイクル、油染みが強いものは一般ごみです。電池はColesやWoolworthsなどのスーパー、Bunningsや図書館に設置された回収ボックスを利用します。蛍光灯や電球はBunningsやCouncilのDepotへ。不要な服は捨てるのではなく、Op Shopに直接持ち込むか、街中に設置された寄付用ボックスに入れて寄付するのが一般的で、これは日本との大きな違いといえるでしょう。
ゴミの分別はメルボルンの生活で必ず知っておきたいルールのひとつです。日本に比べればシンプルですが、その裏には「リサイクル効率を高める」「再利用を優先する」という考え方があります。袋を使うかどうか、粗大ごみをどう出すか、電池や家電をどう処理するかなど、最初は戸惑うことも多いですが、一度慣れてしまえば日常生活はスムーズになります。
暮らし始めたらまずCouncilのウェブサイトを確認し、自分の地域のルールをしっかり押さえることが快適な生活の第一歩です。