日常から少し離れて、静かに深呼吸したくなったとき、私はよくDaylesford(デイルスフォード)を思い浮かべます。メルボルンから車で1時間半ほど、なだらかな丘とユーカリの森に囲まれた小さな町。温泉地としても知られていて、カフェやギャラリー、小さなブティックが点在する、ちょっと大人の週末旅にぴったりな場所です。
鉱泉の町としての歴史
デイルスフォード周辺には、天然のミネラルウォーターが湧き出る源泉が点在しています。19世紀にヨーロッパからの移民がこの地に入植した際、その水の豊かさと効能に注目し、鉱泉地として発展しました。現在でも「ヘップバーン・バスハウス(Hepburn Bathhouse)」をはじめとしたスパ施設や、自然湧水を楽しめるスポットが残っています。
町を歩いていると、「Mineral Spring」と書かれた看板があちこちにあり、実際にくむことができる場所もあります。ただし、これらの水は未処理の天然水であり、日常的な飲料水としての安全性は保証されていません。大量に飲んだり、水筒に入れて持ち帰るようなことは避けた方が良いでしょう。
温泉スパでゆったり

代表的なのは「Hepburn Bathhouse & Spa」。100年以上の歴史があるこの施設では、源泉を使った屋内外の温泉プール、サウナ、マッサージなどが楽しめます。オーストラリアでは数少ない“温泉らしい”体験ができる貴重な場所で、日本人にもなじみやすい雰囲気です。
日帰り入浴も可能ですが、宿泊付きのスパプランも人気。森の中にたたずむようなロケーションで、心からリラックスできます。
アートとクラフトが息づく町
デイルスフォードのもうひとつの魅力は、アートやクラフトの文化。小さなギャラリーやハンドメイドのショップ、週末マーケットが町のあちこちにあります。
Convent Gallery(コンヴェント・ギャラリー)は、元修道院を改装したアート複合施設で、現代アートの展示やカフェ、ガーデンも併設。静かで、どこか神聖な空気の漂う空間です。
湖のまわりでのんびり

町の中心にはレイク・デイルスフォード(Lake Daylesford)があり、湖の周囲は遊歩道になっています。1時間もあれば一周できるコースで、途中にはベンチや水鳥、木陰などが点在し、のんびりと散歩するのにぴったり。読書をしている人、スケッチしている人、ピクニックを楽しむカップルなど、それぞれの時間が流れています。
カフェと食の楽しみ
食のレベルも高く、地元産の食材を使ったオーガニックカフェやレストランが多いのもデイルスフォードの特徴。朝はベーカリーで焼き立てのパン、昼はオープンサンドとスープ、夜は地元ワインと合わせたコース料理。そんな一日を過ごすだけでも、心が満たされていきます。